てのひらを、たいように

Clearよりてのひらを、たいようにです。
このメーカーの作品は初めてプレイしたのですが、
なかなか良かったですね。

では、早速感想へ。

まずは、グラフィック。
結構ロリな絵柄です。
CG自体はすごく綺麗なんで、よかったんですけど、
ちょっとロリなのは気になりました・・・。
ちなみに出演キャラ中、一人を抜かしナイチチだらけ。

音楽。
ここもなかなか。
ボーカル曲はそんなに印象には残らなかったんですが、
BGMはどれも作品にあった曲ばかりでした。
話の舞台が、とある田舎町の夏なのですが
その雰囲気ががすごく出てましたね。
和めます。


では、シナリオへ。
シナリオは、てのひらを編とたいように編で分けられていて、
それぞれ主人公が違います。
個人的には、てのひらを編がお勧めです。



てのひらを編

てのひらを編のヒロインは3人。

メインヒロイン、永久。幼馴染の穂と美花。
で、このゲームのウリは、恋愛・・・ではなく。
そう、友情なのです。

まず、序盤について。

ただ、なんとなく。惰性で学校に通っているだけの主人公、明生。
明生の両親は亡くなり、昔仲の良かったはずの幼馴染、
穂と美花とも何故か疎遠になっている。

そんな中、永久が転校生として現れるところから物語は、
始まっていくわけですが・・・。

この序盤が結構辛い。
まず、主人公に全くやる気がありませんwので、
プレイするのがダレてきます。
まあ、このやる気がないのにも理由があるんですが、
そうはいっても・・・ねえ。
途中で止められたら元も子もないような気もするんですが。

面白くなってきた、と思い始めたのは、
クラスでも力を持っている蓮見まりあとその取り巻きとの
ハンバーガーショップ(・・・だっけ?)の一戦。

水(・・・だっけ?)をぶっ掛けられた永久をみて、キれる明生。
やっと主人公らしいことをしてくれました。

ここから先は、明生はエロゲーでは、至極一般的な、
「ちょっと口は悪いけど優しい男」という主人公に覚醒していきます。

で、このあと美花、穂とも和解し、4人組に戻る。
ここから中盤ですかね。

中盤では、永久がさとりであることが明らかになってきます。
とりあえず日高の急なキレっぷりに驚きました。
今まで声なかったのに、キレるとこの前後だけ、声付くんですもん。
あれは、ビビりますよw。

日高がキレて、永久を崖から突き落とした後、
永久のさとりの力が発動してしまいます。

ここらへんキモですね〜。


ノーマルEDはこの後終わってしまいます。
がっこいこ〜といういつもの永久の声が無い朝。
違和感を感じながらも、ただの寝坊か、先にいったのだと思う明生。

・・・ぶっちゃけこの作品の魅力は、この後の展開、
つまり、永久トゥルーEDにあると思うのです。

というわけで、早速。

・・・あ、穂と美花については、はっきりいって
永久ノーマルEDと殆ど一緒です。
Hシーンが各キャラなだけで。(そこまで酷くないですが)


学校に来ない永久について学校側に問いただすと、
もう転校したのだ、とのこと。

・・・それは埋葬の儀が始まっていることの意味。

もう、ここから怒涛の展開です。

永久を救い出す明生たち。
永久の家での立てこもり。
蓮見まりあ達の助勢、そして真実。
そして、ラスト。
今まで埋葬の儀で贄にされてきた、さとりの末裔達の思い。


泣かせるエピソード満載です。

やっぱり「友情」なんですよねこの作品は。

4人のうち誰が欠けてもダメで、そうなるしかない世界なら、そんなものは願い下げだ。

青臭くもあり、それでいて、羨ましくなるような友情。

橋の上で追い詰められたときに、4人みんな、同じ想いで、
飛び降りることを決意したところなんて、ヤバかったです〜。
まあ、実際は飛び降りなかったわけですが。


と、いうわけで、「てのひらを編」はかなり良かったです。




たいように編

で、問題(?)のたいように編。

こちらのヒロインは凛と更紗。
主人公は、順哉です。

たいように編は、てのひらを編を順哉の視点で描いたもの・・・なんですが、
ぶっちゃけ、あんまり面白くないかも。

てのひらを編の裏話な訳なのですが、2つのシナリオの接点が少なすぎ。
せっかく別の視点で描いているのにこれじゃ台無しです。

あと、なんというか、ライターさんの違いなのかもしれませんが、
てのひらを編のほうが日常会話が楽しかったように思います。

凛、更紗のシナリオは、てのひらを編とは違って、
結構相違点があったのでそこは良かったんですが、
やはりてのひらを編に比べると数段レベルが落ちている印象です。

それでも、更紗シナリオはなかなか良かったですね。
更紗の真実には驚かされました。
でも、姉妹なのになんであんなにム(ry

凛は・・・まあ、置いときましょう。

個人的には、たいように編は、さとりの過去の因縁が判明する
シナリオだと予想していたので、肩透かしを食わされた感じでした。

多少は説明はありましたが、結局さとりが退治された詳しい経緯、
そもそものさとりが行っていたという支配についても明らかになりませんでしたし。
脳内補完しろっちゅうことですか。そうですか。




続いてファンディスク、てのひらを、たいようにABの感想。

多分ユーザーから希望があったんでしょうね。
↑でいっているさとりの過去の因縁関係はBeforeで明らかになります。

大体予想してたような話でしたが、
思ってたよりも複雑になっていて、
面白かったです。

でもって、After。
こっちはそのまま、永久トゥルーの後日談。
まあ、ぶっちゃけみんな仲良くパーティやって終了!
というだけの内容なんですが、
てのひらを、たいように本編をやった人は
口元緩みっぱなしだったことでしょう。

やっぱりあの4人にはこういうほのぼのした
感じが似合ってますよ。


おまけExtra1、2。

どっちも日高のシスコンネタですが、
大笑いしましたw

1は夕奈登場。
2はネタ満載。

以上で、ファンディスク終了。
ファンディスクがどういうモノであるべきかってのは、
よくわかりませんが、私的には、イイ出来だなぁと思いました。
ファンディスクというよりは、本編補完といったほうが正しいですけどね。