この青空に約束を






戯画より、ショコラ、パルフェのスタッフが作った、
最新作、この青空に約束をです。

諸事情があって、プレイ開始から完了まで、
2ヶ月程要しましたが、ようやく完了しました。


まあ、ぶっちゃけ丸戸氏・ねこにゃんさんときて、
やらいでかってなゲームではありましたし、
評判も上々でしたので、かなり期待してました。


ということで、感想です。


まずはグラフィック面。
キャラデザはねこにゃんさんなので文句無し。(ぉ
CG枚数も多すぎず少なすぎず、といったところでしょうか?
パルフェに続き、安定した立ち絵・イベントCGでした。



音楽。
OPテーマはKOTOKOさんで、割と好みな曲ではあります。
が、パルフェと比べると印象が薄いかな?

BGMも相変わらずレベルが高い。
悪い曲がなかったという感じですね〜。気に入った曲もいくつかありました。
んで、EDテーマは・・・
もはや曲が良いとかそういう問題じゃないです。反則です。
あざといよっ!!あざとすぎるよっ!




でわ、シナリオ感想です。
一応攻略順です。




羽山 海己

メインヒロイン?幼馴染。

基本的に主人公にベタ惚れ系のキャラは、
あまり好みではなかったんですが、
全体通してみても一番くっつくべきなのは、
やはり海己と航だな〜って感じがしますね。

つーかいたたまれないというか、義務感が・・・w

シナリオは王道的ではなく、ちょっと捻りがあります。
二人ともお互いを誰よりも大切に想っていて、
それも理解しているのに恋人同士にはなれない。
それは二人が抱えるトラウマに起因していました。

二人の両親が駆け落ちしたという過去の出来事。
それを繰り返さないよう、7人の絆を破らないよう、
二人は、一定以上の距離には近づくことが出来なかったってお話。

ん〜シナリオ的には一番好きですねえ。
やはりラストの海己の演説がかなりキます。





沢城凛奈

体育会系ヒロイン。表のメインヒロインか?
本ゲームはAct.1、2、3と別けられていますが、
Act.1は凛奈が主役ですね。かなりツンツンしてますが、
Act.2以降は普通の元気系少女に。

個別シナリオは、王道の、
過去実は会っていた&約束・・・と思いきや、
実はカン違いだったというある意味珍しいシナリオですw

終盤のピーターパン劇中では、
むしろ海己の魅力満載でしたけどね・・。

いずれにせよ航が男前だw




朝倉奈緒子

本ゲーム一押しの完璧生徒会長。
めがっさカッコイイ人です。

本人ルートでは、いい意味の嫌な女っぷりを
発揮してくれる人ですが、
むしろこの人はその他ヒロインルート中での活躍が目まぐるしい。

仲間を守るためには、自身の努力を決して惜しまない、
航いわく「一生頭が上がらない人」です。

個人的には本人シナリオはちょっといまいちだったかな?
さすがに先輩がちと可哀想かと。。w

声優は一般でも有名な折笠愛さん。
この人は特徴的なんですぐわかりますね。
ん〜ただ、ちょーっとイメージと違ったかな〜という感じが。
もうちょい年上のキャラの声ならあってると思うんですがね。




六条 宮穂

泥臭いお嬢様兼ツッコミ役。

キャラ的には海己に近く、基本的に犬チックです。

自身のシナリオでは、
宮穂がこの島にやってきた理由でもある、
宮穂の祖父の歴史を調査していきます。
祖父と祖母の恋愛譚を含め
祖父の記録をまとめ文化祭で発表します。

バカップルぶりでは随一かも。
シナリオは割と王道。
でもエピローグで、ダイジェスト風に語られる、
航の六条家への侵食っぷりは、流石です。航スゲエ。
エンディングの一枚絵の航がやけに男前だ。。w




藤村 静

猫系無口少女。
まず声はイイですね。
この人は割とどんなキャラもいけるのでは?

ん〜シナリオ自体は悪くないです。
会長もカッコ良かったですし、なんつーかつぐみ寮のみんなから、
愛されてる感があってすごい良かったです。

んが、しかし、結構描写不足が目に付くシナリオでした。
敢えてそうしてるんでしょうが、
まず、静との出会い、拾った経緯、静が心を開くまでの航や会長の苦労、
そういったものの描写が無いため、感情移入が難しいですね〜。

あとは、静の両親が結局一度もテキストとしても現れないこと。
両親の改心っぷりとかも出来れば見せてもらいたかったところです。




桐島 沙衣里

さえちゃん先生。担任兼寮長にしてダメ教師。

ぶっちゃけ捨てキャラかな〜とか思ってたんですが(ぉ
ところがどっこい、ある意味ヒロイン中一番可愛いキャラだったかも知れません。
あと成長って意味でも一番か?
とにかく航への依存っぷりがそれでも先生か?というほどw
ある意味斬新だわw


でも、ラストの処分決議ではかなり先生先生してました。
普段ダメでも決めるとこは決める人ですねえ〜。カッコ良かったです。
思いっきり自業自得な訳ですけどねw
会長の罠にはまって暴露しちゃったところは笑えましたw

ん〜たださえちゃんと静、宮あたりは航がヒロイン好きになる
経緯がちょっと足りなかった感がありましたねえ。。。






約束の日

これは全員クリアしてからタイトルに現れる、おまけシナリオ。
3月21日。誰もが分かっていた避けられぬ別れの日。
つぐみ寮、最後の卒寮式の日。

さえちゃんから掛けられる卒寮生への最後の言葉。
くそっ最後においしいところ持って行きやがります、さえちゃん。
大嫌いで、大好きだったよっとか何いってんですかっ!(泣

寮の取り壊しを阻止し、この日を勝ち取ったことに喜び、そして再会の約束を。

最後は航が作曲をした卒寮のための約束の歌を、つぐみ寮全員で歌います。
スタッフロールともに流れるこの歌は、
だんだん涙交じりになっていき最後には号泣へと変わっていきます。



・・・
あざといよっ!反則だよっ!
涙交じりの歌をラストに持ってくるなんてあざとすぎるよっ!
全く・・・そら泣くっつうの!

ということで、約束の日は必見です。






三田村 茜


んで、最後のおまけシナリオ。
すげーうるせー(褒め言葉)転校生シナリオです。

思えば登場からしてインパクトありすぎでしたw
ぶっちゃけかなり気に入ってたんで、
まがりなりにもシナリオがあったのは嬉しかったですね。

このシナリオは、約束の日から半年後のお話。
ここでの航は覇気を失い見る影も無くしています。
それもそのはず。みんなで守ったはずのつぐみ寮を、
あっさりと取り壊しされてしまったことに、責任を感じているからでした。

んで、さえちゃんと航の二人だけになってしまった、つぐみ寮メンバー。
それでも航は茜に救われていたことに気付くのでしたというお話。

言動があまりにインパクトありすぎるので、気付きにくいのですがw
茜はかなり健気でいい子なんですよね〜。
凛奈シナリオで、思い出の女の子は十中八九、茜だと思っていたので、
航へのベタ惚れっぷりも理解出来てはいたんですけどね。

なんというかラストまで10年前の約束を秘め込む健気っぷりが、
かなりお気に入りです。
てゆーか普通に笑かせてくれますしねっ!
こういうヒロインは大事です。





総評

つぐみ寮に愛を感じました。絆を感じました。
個人的にはかなり好きなゲームです。
シナリオとかテーマ性でいうと、
やはりパルフェのが上かなあって気はしますが、
キャラに対する感情移入度はひけをとりませんでした。
やっぱ丸戸さんのテキストは好きです。
キャラの掛け合い日常会話も面白いですし。

ってことで良作認定。



惜しむらくは、つぐみ寮取り壊しっていう、
危機的な状況があまり伝わってこない・・・
というか設定がちと余計だったのかなあ、と。
これなら取り壊しは無くして、
やがて訪れる別れってテーマに絞っても良かった気がしました。

どうにも取り壊しを防ぐために四苦八苦したって印象が、
全体通してあまりなかったと感じました。(海己シナリオくらい)
そこが少し残念でしたね。