AFTER STORY
渚シナリオの後日談であり、
CLANNADの最後を飾る物語です。
渚との同棲から始まり、
朋也の電気工の仕事、早苗さんの学習塾、秋生のバスジャック事件、
芳野さんの過去、朋也の父・直幸の事件。
そして、結婚・・・出産。渚の死・・・。
汐との旅行、直幸の真実、和解。
汐との親子としての生活。
そして・・・幻想世界へ。
ことみシナリオや風子シナリオのように、
ドバーッと涙が流れることはなかったんですが、
変わりに常にウルみっぱなしでした(笑
泣き所は、ところどころに点在していて把握しきれません(オイ
メチャメチャ長いシナリオなんですが、やって良かったと心から思える仕上がりになっています。
朋也の仕事なども丁寧に描写されていて、素直に感情移入することが出来ました。
ここまでやると、もはやギャルゲーではないですよ。
ヒロインとくっついたあと結婚、出産までやったのは・・・
自分がやった中じゃ初かもしれません。
ゲームとしても珍しいんじゃないでしょうか。
で、AFTER STORYの主役は朋也と渚なわけで、
他のヒロインが気に入った人はどうすんじゃい!とか思ったりもしたんですが、甘かったです。
あのシナリオやって渚を嫌えるわけないやんけ!!
ある意味罠。
AFTER STORYは温かいんですよね〜。
渚の両親・秋生と早苗さんは言うまでもなく、芳野さんも、仕事場の同僚も、
めっさいい人等。
光の玉を13個集めて、渚の出産シーンをやり直すと、
渚が死なないエンディングになるわけですが・・・。
もうこれ以上ないくらいのハッピーエンド。
Airのような鬱さは残りません。
ここらへんはポイント高いです。
個人的に、朋也と渚の結婚式が見たかったなあ、というのがありますけども。
エンディングも、各シナリオ・ヒロインのイベントCGから、
花畑を元気に走り回る汐とそれを見守る朋也と渚。
祖母の元を訪れる三人。
そして・・・あの場所で、幼い朋也の手を引く直幸の背中。
もう最高。
いう事なしです。
ただ、個人的にすごく見てみたかったのが、
あの後、汐が死ななかったときの話。
あの話でないと、直幸との和解って出来るんかなあ、というのがありまして。
渚を失った自分と、同じ立場だった父親。
そういう悲しみと決意を知った上での和解だと思うんで。
いや、別に渚に死んで欲しかったわけではないですよ?(苦笑
ただ、あのシナリオの失った5年間を取り戻そうとする朋也と汐、
あの関係がすごく好きだったんですよね。
だから、個人的に再婚イベントが欲しかった・・・。
あの後すぐに、というのはアレなんで、何年後かに・・・、
んー候補は杏か風子ですか。
まあ、やっぱり杏ですよね〜。
幼稚園の先生になっていた杏を見たとき、ちょっと泣きそうになりましたよ。
あの後、二人は好き合っていって(まあ、杏はきっとずっと好きだったんでしょうけど)
それでも、忘れられるわけもない渚の存在や、世話になった秋生、早苗さんのこともあって、
再婚することは許されないと思ってる朋也とか。
その朋也の背中を押す、秋生、早苗さんとか。
渚に悪いとか思ってしまう杏とか。
お母さんになるかも知れないと、分かった矢先、
杏に対して、懐かなくなってしまう汐とか。
ヤベエ・・蝶泣けそうなエピソードが盛りだくさんだ。
大体、秋生と早苗さんが再婚するのを止めようとするなんてありえませんし。
むしろ後押しするタイプ。
渚も朋也と汐が幸せになることを一番望んでいるはずだーとか絶対言いそうですし。
・・・っと妄想が過ぎました(笑
まー何が言いたかったかというと、
渚が生き残るあのエンドは紛れもないハッピーエンドで、文句は全く無いのですが、
それとは別に、渚の死という悲しみを乗り越えた朋也の物語も、
完結させて欲しかったなあ、ということです。
もちろん乗り越える=再婚するという意味ではないです。再婚はあくまで別物。
渚が願ったことは、例え、自分がいなくなってしまっても
二人が出会えたこと自体を後悔するようなことはしないで欲しいってことですし。
CLANNADって、他のKey作品に比べると、かなり現実的です。
それは、人生のように幸せな生活も理不尽な悲劇も、全部含めた上で、
前向きに進んでいくっていうテーマが込められてるからなんだと思ったんですよね。
悲劇を無くすのではなく、悲劇を乗り越える物語。
だからこそ、渚を失った世界で、やっと前向きに歩き始めることが出来た朋也を
もうすこし見ていたかったかな、と。
ぶっちゃけただの杏スキーの戯言である、というオチ(笑
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