マブラヴオルタネイティブ




発売延期の代名詞だった、SNOW、CLANNADが既に発売。
最後まで残ったマブラヴオルタネイティブ。
延期に次ぐ延期はもはやネタの領域に達するほど。
製作発表より、3年。ついに・・・ついに発売しました。

「我々は3年待ったのだよ」ってな人も、待ちきれなかった人も、
もうマブラヴEX、ULの内容覚えてねーよって人も、
とりあえずやってみるが吉、です。




んでは、まずグラフィック&演出。
ここは流石アージュといったところ。

マブラヴの時から、この点は突出していましたが、
今回は主に戦術機における戦闘描写に、重きを置いていた感じですね。
最初はなんだかペラペラして、薄っぺらい印象が大きかったんですが、
慣れるとスピード感がある爽快な戦闘シーンに感じるようになります。
BETAが一枚絵をガチャガチャ動かすだけってのはちょっと悲しかったですが。
かなり時間掛かったでしょうね〜。

キャラの立ち絵も画面内に無尽蔵に表示されるようになり、
それを組み合わせて、あたかも一つのイベントCGに見えたりしました。
使いまわしも多かったですが、イベントCGも豪華に使っていました。
総CG枚数はえらいことになってるんじゃないでしょうか。


音楽。
サウンドモードがないのは痛かったですが、
概ね良好かと。
もはやマブラヴの頃と同じ曲があったのか、
全部新しいBGMだったのかすら定かではありませんが。
でも、とりあえずOPテーマは最高です。
JAMプロジェクトです。熱いです。燃えます。



んでは、シナリオです。

たしかに3年の月日は伊達じゃないです。
かなーり骨太なシナリオとなっていたと思います。

基本的にルートは1本道。
プレイ時間は30時間越えの大作です。
1ルートの長さとしては僕がプレイした中でも最も長かったかもしれません。

特に正式任官した後の、12月からが長い長い。
とても、アンリミテッド編と同じ期間とは思えません。
まあ、ここからが本当の戦いな訳ですが・・・。
登場人物は次々にに死、希望は絶望へと変質する。
君望をプレイした人が一度は思う、もう止めようかなって感情。
このオルタも方向性は違いますがそれを彷彿とさせます。


内容ですが、結構鬱ることもあります。
泣きもあります。燃えもあります。もう全部詰め込まれています。
BETAとの戦いに実際に武が出撃するようになってからは、
もう目が離せません。止め時が非常に難しい。
連日4時寝って感じでしたよ・・・。


「群青の空を越えて」は、人間同士のリアルな戦争を描きましたが、
こちらは、非人間との理不尽な戦争を描ききった作品といえるでしょう。


くだんのまりもちゃんのあのシーンについては、私的にはOKでした。
かなり衝撃は受けましたが、描写そのものにではなく、
たった今まで目の前で話していた大切な人間が、簡単に、無残に殺されていくってところですね。
あのあたりは、武に感情移入するためには、必要な描写だったかもしれません。

まあ、しつこいフラッシュバックにはちょっと辟易でしたがw

元の世界に逃げ帰ろうとする武の気持ちも、納得出来ます。
これはヘタレとかそういう問題じゃないですよ。。。


ですが、その後の元の世界での武への仕打ちも中々に惨い。
製作者は武が嫌いなのか?と勘ぐる程です。
そこまでして始めて成長出来るってことなんでしょうが。
たしかにどうやって元の世界へ戻るシナリオにするのかな〜と、
気になってはいましたが・・・そうきたか、と。
まりもちゃんの魅力が再確認出来た後の、仕打ちだったんで、
私的にはこっちのがきつかったですね。。。


純夏についてのマブラヴEX、ULからの予想は、
あたらずとも遠からずといったところでした。
言われてみれば、横浜基地はBETAのハイヴだったわけですし、
そこにいた周辺の住民はBETAに捕まっていたってのは明白ですね。
・・・ん〜でもハイヴとかの情報ってオルタで初めて出たような・・?

しかし純夏の境遇に関しては、予想していたものの、
やはりきっついですなあ・・・。
ホントにオルタ編については武に優しくないお話です。
帰ってきて早々00ユニットの正体が純夏であることが明らかになりますし。



君望キャラが出てた件については、
最初は結構嫌悪感があったんですけど、
水月も遙も、中々役どころがマッチしていて、全然違和感を感じませんでした。
むしろ最後の方は、嬉しかったかな〜。
まあ、死臭が出ていたので、覚悟は決めていましたけどね。。。


佐渡島ハイヴ攻略戦は燃えた、燃えました。
伊隅大尉、柏木の死。めっさカッコええ。
つーかみんなカッコイイなあ。。。
全員生き残るなんてきっとないんだろうなーとは思ってましたけど。
甲板にでてきた、大尉と柏木はフラグ立っちゃってましたからね。。。
僕の場合は、あと冥夜が出てきたので死亡フラグじゃないのかな?とも
少しは思っていたんですがね〜。


その後の横浜基地防衛線。ここでは、水月と遙が死亡。
制御室の遙については、もう嫌な予感しかしませんでした。。
BETAが前から来るのか後ろから来るのか冷や冷やしてました。

ストームバンガード1新旧コンビとかは、
結構熱くて好きでしたね〜。水月、めっさカッコええ。
こういう水月は好きなんですよね〜ぶっちゃけ。
孝之に会わなきゃこういう水月のままいられたのに・・・。


そして、最終決戦。オリジナルハイヴ攻略戦。
ここはもう涙無しでは語れませぬ。
そりゃあ、皆無事で帰れるなんて鼻から思ってませんよ?
そして誰か一人生き残るなんてこともないってことも。


それでもさあっ!泣きますよ、泣いたさっ!


彩峰には、マジ撃沈された感じです。(遺書含めて)
ULでもそうだったんですが、何気にいいセリフ吐くんですよね。。。
普段ぼそっと喋る程度だった彩峰が、
感情的に叫ぶのはかなりくるものがありました。。。
ぶっちゃけ委員長、かなり彩峰に食われた感があります。

その後の、たま、美琴の死に様も見事。
もう、みんな魂を揺さぶられるような最期でした。。。

んでもってみんな想いが一つってのがもお。。
人類でも、地球のためでもなく、自分が愛する人のために。
く〜。。。反則ですよ反則。

冥夜についても然り。
基本的にマブラヴの頃から純夏より冥夜のが、
気に入っていましたので、最期の告白にはかなり持ってかれました。
まあ、中の人と同じくとっとと撃ってやれよっ!とは思いましたけどねw



ラストの戦いではスサノオに武が乗ってしまったので、
武の活躍が無かったのが玉に傷ですね。
後は、純夏との会話が出来なかったのも切ないなあ。。。

反面、霞がいいキャラになってくれていたのは良かったですけどね。
本当に最初の頃から考えると成長しました。

でも、せめて少しくらいは純夏との最期の会話が見たかったなあ。


結局BETAについては、よく分からないままで終わってしまいましたね。
本国へ送り返していた資源ってのはG元素だったんですかね?
そうすればそれを使用した兵器が存在しなかったのも納得ですが。
後は、ソルジャー級は、人間を素材に作られていたってことなんでしょうか?
最期の上位存在が語ったたまに関しての情報からはそうなのかと。



最期、グランドフィナーレ。
まりもちゃんも生きていて、純夏も事故に会っていない、
そして殿下と霞がいる世界。
まあオルタの世界で起こったことを考えると、
素直にハッピーエンドとはいい難い部分はありますが、
それでも僕はいいと思いました。
武は多くの死を乗り越えて、やっとあの世界に辿り着いたんですから。
あのくらい用意してやってもいいじゃんと思いますよ、ホント。

あーマブラヴエキストラやりたくなってきましたw

そして、スタッフロール。流れるのは「マブラヴ」。
・・・ぶっちゃけ反則ですわ、この曲。
オルタをプレイすると初めて分かるこの歌詞の意味。
少なくともマブラヴが作られた2003年には、
大筋のプロットが決まっていたことがわかりますね。
なんつーか、ものすごい感慨深いです。
歌詞が正にオルタ純夏を歌った内容で・・・。
そして、長かった物語が終わる、終わってしまうってことで・・・。
めっさ泣けるわ!!


全体的に、ここはっていう泣きシーン、
名シーンがあった訳ではないんですが、
なんだかんだで常時潤んでいた気がします。
それぞれの何気ないセリフが、普通に泣けるんですよね〜。。。


んでは、総評です。
長編ノベル大作。名作です。
くだんのまりもちゃんの件は絶対必要とは言いませんが、
あって然るべきシーンだと思っています。
戦う理由。戦える理由。守るべきもの。

不満点はラスト辺りの描写くらいかなあ?
武の活躍と純夏との会話が欲しかった・・・。
まぎれもなくメインヒロインな訳ですから。。。



ところで殿下と霞攻略出来るFDはいつですか?